音波の薄皮 -picked-

『音波の薄皮』ピックアップ since1998 (不定期更新)

揺れる想い / ZARD (1993)

ビッグヒットになった4thアルバム。

シングル曲の大ヒットにて、ここで大ブレイク。楽曲も織田哲郎と栗林誠一郎が精一杯頑張ったからか、アルバムとしての流れも非常にスムース。川島だりあ曲もいいアクセントとして存在している。

アレンジはギターを効果的に用いたロックのマナーに乗っ取って展開される。tr.9のマイナー調のロックナンバーも、坂井泉水の声が乗るとZARDになってしまうから見事な声質としかいいようがない。声に癖がないのがこの人の特徴だと勝手に思いこんでいたのだが、いやいや、この声だからこそZARDという世界観が生まれてくるのだな。

きっとここでの楽曲群が世間一般に認知されているZARDのフォーマットなのだろうな。全体的に聴了感が「爽やか」。これが「ZARDには害がない」と個人的に想っていた部分なので。自分もまた世間同様に「ZARD=爽やか」と思いこんでいたのだな。

4thにて頂点といったところか。この後、どのように世界が変化していくのかが楽しみ。

揺れる想い 【30th Anniversary Remasterd】