音波の薄皮 -picked-

『音波の薄皮』ピックアップ since1998 (不定期更新)

SINGER5 / 島津亜矢 (2018)

現時点でのカバーアルバム最新作。今年9月に6作目のリリースが予定されております。5枚連続でフルに聴いてしまいましたよ。

しかし、声の引き出しを一体いくつ持ってるんだろうか、この人は。それでいて器用貧乏に陥らない。しっかりと歌手として歌を届けていることがよく分かる。

歌謡浪曲で「演じる」ことはお手のものだろうけれども、それにしても、それにしてもだよ。こりゃないよ、反則だよ。

原曲憑依のものもあれば、原曲では想像しえなかった声を当てはめてくるものもある。

なんだか今まで聴いてきたカバーアルバムに関する自分なりの、対峙する上でのノウハウと言うか、お約束の観点と言うか、そのようなものが根底から覆される気がしてならない。

「歌手」という存在の本来の存在意義と言うか、そう言ったマクロな観点をもう一度考え直す機会になりそうな予感…いやこれは悪寒だな。

SINGER5