なんて爽やかな「ロンバケ」の世界!
より夏っぽく、よりリゾートミュージックとして磨き上げられた世界観。これを素敵と言わずして何と言う。
これほどまでにリッチな音世界を、またしても新たなリマスタ音源、それもSACDで楽しめるなんて。
身と耳をどっぷりと没入させることの出来る、豊かなポップミュージックであることを再認識させられましたよ。
SACDになったことにより、音質の微細なところまで掘り下げて語ることも出来るのだろうけれども、それはまるっとパッケージとしての音楽の全体像を楽しむ上では、まったくもって野暮と言うもの。これは大滝詠一が作り上げた完璧なポップの世界にはまるためのディスクメディアであります。
30thCDとの比較ではややガッツ感は後退するように感じられるものの、これがSACD(DSD)であることを考慮すると、メディアの特性が活かされた音質になっているのは事実。
ボリュームを少し上げるだけで世界が大化けしていくのもSACDならではの特性。気がつくとどんどんとボリュームを上げてしまっていました。
それでも音がうるさくなることはなく、爽やかさとリゾート感倍増と言った感。
音楽は作られた年代だけで語られるものではやはりないね。どれだけそこにマグマとなる熱量が込められていたか、だね。たとえそこからどれだけの時間が経過しても、マグマの熱は決して冷めることはないのだと強く実感させられました。
書いていることがしっちゃかめっちゃかだけれども、それほどまでに興奮させられるパッケージであったと。
素敵なアルバム、素敵な技術。素敵に過ぎるほど素敵。
もうため息しかつけないや。