研ナオコによる中島みゆき提供楽曲&カバー集。
初期の中島みゆきは独自の恨歌に特徴があるわけだけど、それを本人が歌うことによって、救いようのない独自の世界観が繰り広げられる。
それを「歌手」である研ナオコのフィルターを通すことで、中島みゆき流の灰汁がうまい具合に落とされて、安心して楽曲の持つ世界観の本質に触れることが出来るような気がしてならない。
シンガー中島みゆきが持つ、産みの苦しみまでをも提示する世界と、歌手研ナオコの、歌手としての演技力で歌の世界を演じる技巧との差を如実に表している好コンピレーションだと思うのであります。
じっくりと楽しめる作品集。本当に研ナオコは上手い。